展示品紹介
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―なつかしの玩具玉手箱―
【45】甚目寺の串馬
名古屋にある尾張四観音は、毎年旧暦1月26日の初観音には人々の参詣で大いに賑います。東方の竜泉寺、南方の笠寺、北方の甚目寺、西方の荒子観音です。
名古屋城を守るように四方に配置されたこれら古刹では、観世音菩薩の変化身である馬頭観音にちなんで、それぞれ馬の玩具が売られています。
名古屋城を守るように四方に配置されたこれら古刹では、観世音菩薩の変化身である馬頭観音にちなんで、それぞれ馬の玩具が売られています。
馬は動物の中で犬と共に人間の生活に最も関係が深かっただけに、玩具もさまざま無数あります。自然の竹をそのまま利用した竹馬が、馬玩具の始まりといわれています。
鎌倉時代には、子供たちは竹の葉をしっぽにみたて、またがって遊んでいます。面白いことに中国では竹の葉を頭にしていました。
自然の竹そのものだった遊戯具が次第に写実的な馬の形になっていきます。これを春駒といいます。この春駒の一分野が串馬、もしくは首馬です。
串馬は張り子の馬の首に墨や朱、胡粉で、かわいい目と手綱が簡単に描かれています。胴串には、割り竹のものと、丸竹で笛仕立てにしたものがあり、後者は笛馬といわれています。
人々はこれを求めて、厄除けとしました。立ち馬より一段と簡素化された首馬は、名古屋地方の玩具の中でも出色のものです。
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