展示品紹介

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  展示品紹介


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ーなつかしの玩具玉手箱ー
【15】酒田の木馬
 最上川河口の港町である酒田は江戸時代から庄内米や紅花の積み出しでにぎわいました。北前船の寄港地でもあったため上方の文物が多く伝わっています。鵜渡川原(うどがわら)人形、絵ろうそく、獅子頭が有名ですが、今回紹介するのは、それらの玩具の対極にある素朴な「酒田の木馬」です。
 明治の末期それまで道楽といわれていた言葉は趣味という新語に取って代わられました。同じようで違うこの二つの言葉は収集への姿勢にあらわれます。趣味の収集家ならあるいは手を出さなかった木馬かもしれません。道楽の収集家であった岩下庄司はこの種の稚拙ともいえる木馬を多く集めました。南蒲(現・見附市)のそれもよく似ています。当館ではこれらの木馬が山形県、新潟県の県別展示の正面に飾られています。それは岩下庄司の「生活のにおいのないものは郷土玩具ではない」という信条のためです。

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