展示品紹介

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ーなつかしの玩具玉手箱ー
【13】大宰府の「うそ」
九州筑前の国(福岡県)一ノ宮は筥崎宮(はこざきぐう)ですが、この地方屈指の大社としては菅原道真公を祭神とする大宰府天満宮があります。郷土玩具の世界でもこの太宰府天満の「うそ」は有名です。郷土玩具に最も多く登場する鳥は鳩ですが、ここでは「うそ」が主役です。
 大宰府のうそは、円柱形の木の上部から三分の一くらいのところに頭部の切り込みを入れ、墨で目を、くちばしのあたりを赤く大きく染めています。後頭部の削りかけに特徴があり、鋭利な刃物で丁寧に削り込まれ、丸くなった削りかけが四重五重に半円形に広がっています。簡潔にして力強く、素朴ながら堂々たる威厳をそなえています。
 毎年一月七日に天満宮で行われる「うそ替え神事」の日にかぎって、この開運招福の縁起物であるうそが授与されます。参けい者は前の年に求めたうそを神社に納めて、新しいうそに買い替えます。これを手に互いに「うそ替えましょ」と呼び合って交換し、一年のうそを神前でまことに替える行事です。自分のよりも良いものが手に入ると吉です。このうそ替えを行う神社は全国各地にありますが、すべては太宰府天満宮に源をもちます。

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