展示品紹介
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ーなつかしの玩具玉手箱ー
【2】文弥人形
わが国は人形芝居の宝庫といわれています。それらは大きく四つに分けることができます。
一、文楽の様式がそのまま伝えられたもの。
一、文楽の三人遣いが完成する以前のもの。
一、文楽の三人遣いを一人で操るもの。
一、文楽とは関係ないもの。
地の音曲は義太夫節のほかに文弥節、説経節など古浄瑠璃時代のものから、幕末のチョンガレや浪花節まで、また台詞だけのものもあります。
ところで「文楽」のことですが、これは江戸時代「人形浄瑠璃」と呼ばれていました。人形と浄瑠璃語りとを合わせた人形劇のことです。中世平家物語を語る人々を「平曲語り」浄瑠璃姫と義経の悲恋物語を語るのが「浄瑠璃語り」でした。江戸時代初め、伝来の三味線の伴奏がつき、人気は高まります。今歌舞伎や映画で有名な「忠臣蔵」「義経」「太平記」もすべてこの浄瑠璃のための作品でした。
今回の文弥人形のことです。佐渡での人形劇の歴史は古く、文楽の三人遣いが発生する以前の一人遣いが継承されてきました。「説経」「のろま」「文弥」の三種類があります。なかでも文弥は特異で遣い手が一人で人形を操り、台詞を話す寸劇です。能の狂言のようなものです。人形には魂があるというのが岩下庄司の持論でしたから、この文弥人形んも舞う姿がはっきり見えたでしょう。
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